御消息僧都のもとな 若紫06章10
原文 読み 意味
御消息 僧都のもとなる小さき童して
夕まぐれほのかに花の色を見て今朝は霞の立ちぞわづらふ
05096/難易度:☆☆☆
おほむ-せうそこ そうづ/の/もと/なる/ちひさき/わらは/して
ゆふまぐれ/ほのか/に/はな/の/いろ/を/み/て/けさ/は/かすみ/の/たち/ぞ/わづらふ
お便りを、僧都に仕える幼い童を介して、
《きのうの夕暮れちらりと美しい花の色を見てしまったので 今朝は何を見ても霞みがかかったようでそこを離れることができかねます》
御消息 僧都のもとなる小さき童して
夕まぐれほのかに花の色を見て今朝は霞の立ちぞわづらふ
大構造と係り受け
古語探訪
霞 05096
実景としての霞がかかることと、目が涙でかすむの二つの意味がかかる。