山水に心とまりはべ 若紫06章03
原文 読み 意味
山水に心とまりはべりぬれど 内裏よりもおぼつかながらせたまへるも かしこければなむ 今 この花の折過ぐさず参り来む
05089/難易度:☆☆☆
やまみづ/に/こころ/とまり/はべり/ぬれ/ど うち/より/も/おぼつかながら/せ/たまへ/る/も かしこけれ/ば/なむ いま この/はな/の/をり/すぐさ/ず/まゐり/こ/む
「この山や水に心は魅せられてしまいましたが、帝からご心配あそばれているとの便りも畏れ多いことなので。またこの花が咲いている折りを過ぎずに参りましょう。
山水に心とまりはべりぬれど 内裏よりもおぼつかながらせたまへるも かしこければなむ 今 この花の折過ぐさず参り来む
大構造と係り受け
古語探訪
山水 05089
山水(さんすい)という抽象的なものではなく、今いるこの山、僧都の坊で見た遣水を指す。