殿にもおはしますら 若紫07章05

2021-05-05

原文 読み 意味

殿にも おはしますらむと心づかひしたまひて 久しく見たまはぬほど いとど玉の台に磨きしつらひ よろづをととのへたまへり

05113/難易度:☆☆☆

との/に/も おはします/らむ/と/こころづかひ/し/たまひ/て ひさしく/み/たまは/ぬ/ほど いとど/たまのうてな/に/みがき/しつらひ よろづ/を/ととのへ/たまへ/り

大臣邸でも、君がいらっしゃるだろうとご用意なさって、久しく同衾なさらぬうちに、ますます玉の台に磨きをかけ、準備万端ととのえておられた。

殿にも おはしますらむと心づかひしたまひて 久しく見たまはぬほど いとど玉の台に磨きしつらひ よろづをととのへたまへり

大構造と係り受け

古語探訪

殿にも 05113

左大臣邸でも。

おはしますらむ 05113

光が来るだろうとの想定。

心づかひ 05113

準備。

見たまはぬ 05113

夫婦の契りをなさない。

いとど 05113

ますますの意味で、「磨きしつらひ」にかかる。玉の台にいっそう磨きをかける。

玉の台 05113

玉で飾られたような美しく豪華な建物。

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