さていづこにぞ人に 夕顔12章09
原文 読み 意味
さて いづこにぞ 人にさとは知らせで 我に得させよ あとはかなく いみじと思ふ御形見に いとうれしかるべくなむ とのたまふ
04149/難易度:☆☆☆
さて いづこ/に/ぞ ひと/に/さ/と/は/しら/せ/で われ/に/え/させ/よ あとはかなく いみじ/と/おもふ/おほむ-かたみ/に いと/うれしかる/べく/なむ と/のたまふ
「そう、で、どこなの。人にそうは知らせず、わたしにくれないか。思い出すよすがもなくつらいと思っている人の御形見として、どんなにうれしいだろう」とおっしゃる。
さて いづこにぞ 人にさとは知らせで 我に得させよ あとはかなく いみじと思ふ御形見に いとうれしかるべくなむ とのたまふ
大構造と係り受け
古語探訪
さとは 04149
私(光)に得させたとは言わないで。
あとはかなく 04149
あまりにあっけなく亡くなってしまったので、思い出すよすがもないこと。