惟光夜は明け方にな 夕顔10章18
原文 読み 意味
惟光 夜は 明け方になりはべりぬらむ はや帰らせたまひなむ と聞こゆれば 返りみのみせられて 胸もつと塞がりて出でたまふ
04126/難易度:☆☆☆
これみつ よ/は あけがた/に/なり/はべり/ぬ/らむ はや/かへら/せ/たまひ/な/む と/きこゆれ/ば かへりみ/のみ/せ/られ/て むね/も/つと/ふたがり/て/いで/たまふ
惟光が、「夜もう明け方になっているようです。早くお帰りあそばせ」と申し上げると、振り返ってばかりおられ、胸もきつく締めつけられはしながら、お立ちになる。
惟光 夜は 明け方になりはべりぬらむ はや帰らせたまひなむ と聞こゆれば 返りみのみせられて 胸もつと塞がりて出でたまふ
大構造と係り受け
古語探訪
らむ 04126
今ごろ外は夜明け近くなっているだろうという現在の推量。
たまひなむ 04126
「なむ」は「たまへ」とい勧誘(命令)を強めている。