仰せられしのちなむ 夕顔01章18
原文 読み 意味
仰せられしのちなむ 隣のこと知りてはべる者 呼びて問はせはべりしかど はかばかしくも申しはべらず いと忍びて 五月のころほひよりものしたまふ人なむあるべけれど その人とは さらに家の内の人にだに知らせず となむ申す
04018/難易度:☆☆☆
おほせ/られ/し/のち/なむ となり/の/こと/しり/て/はべる/もの/よび/て とは/せ/はべり/しか/ど はかばかしく/も/まうし/はべら/ず いと/しのび/て/さつき/の/ころほひ/より/ものし/たまふ/ひと/なむ/ある/べけれ/ど その/ひと/と/は さらに/いへ/の/うち/の/ひと/に/だに/しら/せ/ず/と/なむ/まうす
「ご命がございました後、隣のことを知っております者を呼んで、問わせましたが、はっきりしたことも申しません。しごく内密に、五月頃から来ておられる人があるようですが、どこの誰とも、まったく家人にも知らせないと申します。
仰せられしのちなむ 隣のこと知りてはべる者 呼びて問はせはべりしかど はかばかしくも申しはべらず いと忍びて 五月のころほひよりものしたまふ人なむあるべけれど その人とは さらに家の内の人にだに知らせず となむ申す