惟光とく参らなむと 夕顔07章20

2021-04-23

原文 読み 意味

惟光 とく参らなむ と思す ありか定めぬ者にて ここかしこ尋ねけるほどに 夜の明くるほどの久しさは 千夜を過ぐさむ心地したまふ

04096/難易度:☆☆☆

これみつ とく/まゐら/なむ と/おぼす ありか/さだめ/ぬ/もの/にて ここ/かしこ/たづね/ける/ほど/に よ/の/あくる/ほど/の/ひさしさ/は ちよ/を/すぐさ/む/ここち/し/たまふ

惟光が早く参ればよいのにとお念じになる。惟光は行く先の定まらない性だから、随身があちこち探し回っていた間、夜が明けるまでの待ち遠しさは、千夜を過ごすほどの心地でいらっしゃる。

惟光 とく参らなむ と思す ありか定めぬ者にて ここかしこ尋ねけるほどに 夜の明くるほどの久しさは 千夜を過ぐさむ心地したまふ

大構造と係り受け

古語探訪

参らなむ 04096

「なん」はあつらえの助詞。~してほしい。

ありか定めぬ 04096

女があちこちにいて、寝る場所が一定しない。

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