右近はただあなむつ 夕顔07章14
原文 読み 意味
右近は ただ あな むつかし と思ひける心地みな冷めて 泣き惑ふさま いといみじ
04090/難易度:☆☆☆
うこん/は ただ/あな むつかし/と/おもひ/ける/ここち/みな/さめ/て なき/まどふ/さま いと/いみじ
右近はただもうなんと嫌なことだと思っていた気分もすっかり消えて、泣きまどうその様子はとてものことではない。
右近は ただ あな むつかし と思ひける心地みな冷めて 泣き惑ふさま いといみじ
大構造と係り受け
古語探訪
ただ 04090
「と思ひける」にかかる。
むつかし 04090
事態が自分の処理能力を超えたところにあり、自閉状況にある感覚。
いといみじ 04090
主語は「なきまどふ」様子。どれが尋常の様子でないのである。