ごほごほと鳴る神よ 夕顔05章04
原文 読み 意味
ごほごほと鳴る神よりもおどろおどろしく 踏み轟かす唐臼の音も 枕上とおぼゆる あな 耳かしかまし と これにぞ思さるる 何の響きとも聞き入れたまはず いとあやしうめざましき音なひとのみ聞きたまふ くだくだしきことのみ多かり
04057/難易度:☆☆☆
ごほごほ/と/なるかみ/より/も/おどろおどろしく ふみ/とどろかす/からうす/の/おと/も まくらがみ/と/おぼゆる あな みみ/かしかまし/と これ/に/ぞ おぼさ/るる なに/の/ひびき/と/も/きき/いれ/たまは/ず いと/あやしう/めざましき/おとなひ/と/のみ/きき/たまふ くだくだしき/こと/のみ/おほかり
ごろごろと雷鳴よりもおどろおどろしい音を立てて踏み鳴らす唐臼のとどろきも、すぐ枕元かと思われ、ああうるさいとこれにはびっくりされる。何の響きともお分かりになれず、なんとも異様でうるさい音だとばかりお聞きになる。煩わしいことばかり多いのだ。
ごほごほと鳴る神よりもおどろおどろしく 踏み轟かす唐臼の音も 枕上とおぼゆる あな 耳かしかまし と これにぞ思さるる 何の響きとも聞き入れたまはず いとあやしうめざましき音なひとのみ聞きたまふ くだくだしきことのみ多かり
大構造と係り受け
古語探訪
めざましき 04057
うっとおしいの意味と目をさまさせるの原意をかけた表現。