国の物語など申すに 夕顔02章04
原文 読み 意味
国の物語など申すに 湯桁はいくつ と 問はまほしく思せど あいなくまばゆくて 御心のうちに思し出づることも さまざまなり
04026/難易度:☆☆☆
くに/の/ものがたり/など/まうす/に ゆげた/は/いくつ/と とは/まほしく/おぼせ/ど あいなく/まばゆく/て みこころ/の/うち/に/おぼし/いづる/こと/も/さまざま/なり
任国のことなど話を申し上げる時には、湯桁はいくつあるのと問うてみたくなられたが、とてもじゃないが相手をまともに見られず、心内思い出されることもさまざまである。
国の物語など申すに 湯桁はいくつ と 問はまほしく思せど あいなくまばゆくて 御心のうちに思し出づることも さまざまなり
大構造と係り受け
古語探訪
湯桁はいくつ 04026
光が空蝉と軒端荻が囲碁を打っている姿を透き見した際、軒端荻があまりに多くの数の碁を数えるのを、数量が多いことで知られる伊予介の任国である伊予の湯桁の数に比したことに基づく悪ふざけ。この透き見がきっかけで、片やその妻、片やその娘である二人の女性と関係を結ぶのだから、伊予介に聞けた質問ではない。
あいなく 04026
抵抗しようにもむだに。どうしようもなく。