まことに臥したまひ 夕顔11章01

2021-04-25

原文 読み 意味

まことに 臥したまひぬるままに いといたく苦しがりたまひて 二 三日になりぬるに むげに弱るやうにしたまふ

04131/難易度:☆☆☆

まこと/に ふし/たまひ/ぬる/まま/に いと/いたく/くるしがり/たまひ/て に さむ-にち/に/なり/ぬる/に むげ/に/よわる/やう/に/し/たまふ

事実、お体を横たえられるままに、とてもひどくお苦しみになられ、二三日も経つのに、すっかり衰弱したご様子をなされている。

まことに 臥したまひぬるままに いといたく苦しがりたまひて 二 三日になりぬるに むげに弱るやうにしたまふ

大構造と係り受け

古語探訪

まことに 04131

女房たちの心配が現実化したことを話し手がうけがう表現。

二三日になりぬるに 04131

末尾の「に」について、諸注は経過(経つうちに)などの順接ととるが、逆接であろう。すなわち、二三日経ったからもうよくなってもよさそうなものなのに。

むげに 04131

むやみやたらとという話者が批判する用法と、すっかりの用法がある。どちらも考えられるが、前後に作者の批判はないので、ここは諸注の通り、後者の用法ととるのが無難だろう。

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