何かさらに思ほしも 夕顔10章04
目次
原文 読み 意味
何か さらに思ほしものせさせたまふ さるべきにこそ よろづのことはべらめ 人にも漏らさじと思うたまふれば 惟光おり立ちて よろづはものしはべる など申す
04112/難易度:☆☆☆
なにか さらに/おもほし/ものせ/させ/たまふ さるべき/に/こそ よろづ/の/こと/はべら/め ひと/に/も/もらさ/じ/と/おもう/たまふれ/ば これみつ/おりたち/て よろづ/は/ものし/はべる など/まうす
「何を、これ以上くよくよなさることがあります。なるようにしか万事はならぬもの、人に知れてはならないと思われますので、惟光がじきじきに諸事に当たりましょう」などと申し上げる。
何か さらに思ほしものせさせたまふ さるべきにこそ よろづのことはべらめ 人にも漏らさじと思うたまふれば 惟光おり立ちて よろづはものしはべる など申す
大構造と係り受け
古語探訪
思ほしものせ 04112
あれこれ思い迷うの敬語。
さるべきにこそ 04112
なるようになること。あらかじめ定めとして決まっているの意味。
おり立ちて 04112
惟光自身が人任せにせず自分でしっかりと面倒をみること。