君もしひて御心を起 夕顔10章21
原文 読み 意味
君も しひて御心を起こして 心のうちに仏を念じたまひて また とかく助けられたまひてなむ 二条院へ帰りたまひける
04129/難易度:☆☆☆
きみ/も しひて/みこころ/を/おこし/て こころ/の/うち/に/ほとけ/を/ねんじ/たまひ/て また とかく/たすけ/られ/たまひ/て/なむ にでう-の-ゐん/へ/かへり/たまひ/ける
君もしいて気を取り直し、心の中で念仏を唱えになって、ふたたびあれこれと惟光の助けをお受けになりながら、なんとか二条院にお帰りになったのである。
君も しひて御心を起こして 心のうちに仏を念じたまひて また とかく助けられたまひてなむ 二条院へ帰りたまひける
大構造と係り受け
古語探訪
なむ 04129
助けられて、そうして(ようやく)というニュアンス。
ける 04129
詠嘆。なんとか帰りついたのである、と訳してみた。