いとよき折かなと思 末摘花05章02
原文 読み 意味
いとよき折かな と思ひて 御消息や聞こえつらむ 例のいと忍びておはしたり
06050/難易度:☆☆☆
いと/よき/をり/かな と/おもひ/て おほむ-せうそこ/や/きこエ/つら/む れい/の/いと/しのび/て/おはし/たり
ちょうどよい頃合いかなと命婦は思って、君へご連絡申し上げておいたのだろう、例により、たいそう人目をはばかりながら、君がお出でになった。
いとよき折かな と思ひて 御消息や聞こえつらむ 例のいと忍びておはしたり
大構造と係り受け
古語探訪
御消息や聞こえつらむ 06050
今日末摘花に会わせるからと、命婦が光に連絡をとったこと、「らむ」はそれが話者の推量であることを示す。末摘花が昔を懐かしみセンチメンタルになっている時に、命婦が光を近づけるよい時だと思っている点がおもしろい。