うちつぎてあなかた 末摘花08章06

2021-05-12

原文 読み 意味

うちつぎて あなかたはと見ゆるものは 鼻なりけり ふと目ぞとまる 普賢菩薩の乗物とおぼゆ あさましう高うのびらかに 先の方すこし垂りて色づきたること ことのほかにうたてあり

06112/難易度:☆☆☆

うち-つぎ/て あな/かたは/と/みゆる/もの/は はな/なり/けり ふと/め/ぞ/とまる ふげんぼさつ/の/のりもの/と/おぼゆ あさましう/たかう/のびらか/に さき/の/かた/すこし/たり/て/いろづき/たる/こと こと/の/ほか/に/うたて/あり

ついで、なんとも不格好なとごらんになったのは、鼻であった。思わず目がとまる。まるで普賢菩薩の乗り物だとお思いになる。あきれるほど高く引き延ばされていて、先の方がすこし垂れて赤く色づいた様子、ことのほかいとわしい。

うちつぎて あなかたはと見ゆるものは 鼻なりけり ふと目ぞとまる 普賢菩薩の乗物とおぼゆ あさましう高うのびらかに 先の方すこし垂りて色づきたること ことのほかにうたてあり

大構造と係り受け

古語探訪

うちつぎて 06112

「まづ」を受ける。

あなかたは 06112

「あな+かたは」。

普賢菩薩の乗物 06112

白象。

あさましう 06112

意外な驚き。

うたて 06112

好ましくない状況に対する慨嘆。

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