うちつぎてあなかた 末摘花08章06
目次
原文 読み 意味
うちつぎて あなかたはと見ゆるものは 鼻なりけり ふと目ぞとまる 普賢菩薩の乗物とおぼゆ あさましう高うのびらかに 先の方すこし垂りて色づきたること ことのほかにうたてあり
06112/難易度:☆☆☆
うち-つぎ/て あな/かたは/と/みゆる/もの/は はな/なり/けり ふと/め/ぞ/とまる ふげんぼさつ/の/のりもの/と/おぼゆ あさましう/たかう/のびらか/に さき/の/かた/すこし/たり/て/いろづき/たる/こと こと/の/ほか/に/うたて/あり
ついで、なんとも不格好なとごらんになったのは、鼻であった。思わず目がとまる。まるで普賢菩薩の乗り物だとお思いになる。あきれるほど高く引き延ばされていて、先の方がすこし垂れて赤く色づいた様子、ことのほかいとわしい。
うちつぎて あなかたはと見ゆるものは 鼻なりけり ふと目ぞとまる 普賢菩薩の乗物とおぼゆ あさましう高うのびらかに 先の方すこし垂りて色づきたること ことのほかにうたてあり
大構造と係り受け
古語探訪
うちつぎて 06112
「まづ」を受ける。
あなかたは 06112
「あな+かたは」。
普賢菩薩の乗物 06112
白象。
あさましう 06112
意外な驚き。
うたて 06112
好ましくない状況に対する慨嘆。