まづ居丈の高くを背 末摘花08章05
原文 読み 意味
まづ 居丈の高く を背長に見えたまふに さればよ と 胸つぶれぬ
06111/難易度:☆☆☆
まづ ゐだけ/の/たかく をせなが/に/みエ/たまふ/に されば/よ/と むね/つぶれ/ぬ
先ず目についたのは、座高が高く、胴長の様子、これをごらんになると、このためなのかと、胸の潰れる思いをされた。
まづ 居丈の高く を背長に見えたまふに さればよ と 胸つぶれぬ
大構造と係り受け
古語探訪
まづ 06111
尻目に目を使って見えた最初は。
を背長 06111
胴長。
さればよ 06111
暗闇の床の中で「手探りのたどたどしきにあやしう心得ぬこともあるにや見てしがな」と思ったことを指し、どうしてもこうも引っ込み思案なのかと感じていた疑念がこれで晴れたこと。そのためだったのかの意味。「さあればよ」の略で、「已然形+ば」で理由を表す。従って、やっぱりといった訳は文法的でない。