黒貂の皮ならぬ絹綾 末摘花08章22

2021-05-13

原文 読み 意味

黒貂の皮ならぬ 絹 綾 綿など 老い人どもの着るべきもののたぐひ かの翁のためまで 上下思しやりてたてまつりたまふ

06128/難易度:☆☆☆

ふるき/の/かは/なら/ぬ きぬ あや わた/など おイびと-ども/の/きる/べき/もの/の/たぐひ かの/おきな/の/ため/まで かみ/しも/おぼしやり/て/たてまつり/たまふ

黒貂の皮とはいかぬが絹綾綿など、老いた女房たちにふさわしい衣類、あの翁のためにまで上下の服をお気に掛け差し上げになる。

黒貂の皮ならぬ 絹 綾 綿など 老い人どもの着るべきもののたぐひ かの翁のためまで 上下思しやりてたてまつりたまふ

大構造と係り受け

古語探訪

黒貂の皮ならぬ絹綾綿など 06128

一種のいやみ。姫の好む黒貂を贈るわけにはいかぬが、その代わりとなる絹綾綿の意味。

老い人ども 06128

あとに「あの翁」とあるので、こちらは年老いた女房たち。

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