黒貂の皮ならぬ絹綾 末摘花08章22
原文 読み 意味
黒貂の皮ならぬ 絹 綾 綿など 老い人どもの着るべきもののたぐひ かの翁のためまで 上下思しやりてたてまつりたまふ
06128/難易度:☆☆☆
ふるき/の/かは/なら/ぬ きぬ あや わた/など おイびと-ども/の/きる/べき/もの/の/たぐひ かの/おきな/の/ため/まで かみ/しも/おぼしやり/て/たてまつり/たまふ
黒貂の皮とはいかぬが絹綾綿など、老いた女房たちにふさわしい衣類、あの翁のためにまで上下の服をお気に掛け差し上げになる。
黒貂の皮ならぬ 絹 綾 綿など 老い人どもの着るべきもののたぐひ かの翁のためまで 上下思しやりてたてまつりたまふ
大構造と係り受け
古語探訪
黒貂の皮ならぬ絹綾綿など 06128
一種のいやみ。姫の好む黒貂を贈るわけにはいかぬが、その代わりとなる絹綾綿の意味。
老い人ども 06128
あとに「あの翁」とあるので、こちらは年老いた女房たち。