からうして明けぬる 末摘花08章01
原文 読み 意味
からうして明けぬるけしきなれば 格子手づから上げたまひて 前の前栽の雪を見たまふ
06107/難易度:☆☆☆
からうして/あけ/ぬる/けしき/なれ/ば かうし/てづから/あげ/たまひ/て まへ/の/せんさい/の/ゆき/を/み/たまふ
やっとのことで夜が明けた様子なので、君は格子を手づからお上げになり、前庭の植込みの雪景色をごらんになる。
からうして明けぬるけしきなれば 格子手づから上げたまひて 前の前栽の雪を見たまふ
大構造と係り受け
古語探訪
からうして 06107
荒れた家屋と吹雪による恐怖心に加え、二人の距離が埋まらず、早くこの一夜を終わらせたいとの思いでいながら、遅々として夜が明けなかったことを示す。