おはしますまじき御 末摘花06章09
原文 読み 意味
おはしますまじき御けしきを 人びと胸つぶれて思へど なほ 聞こえさせたまへ と そそのかしあへれど いとど思ひ乱れたまへるほどにて え型のやうにも続けたまはねば
06080/難易度:☆☆☆
おはします/まじき/みけしき/を ひとびと/むね/つぶれ/て/おもへ/ど なほ きこエ/させ/たまへ と そそのかし/あへ/れ/ど いとど/おもひ/みだれ/たまへ/る/ほど/にて え/かた/の/やう/に/も/つづけ/たまは/ね/ば
おいでになりそうにないご様子に、女房たちは胸のつぶれる思いでいるが、「それでもご返事を申し上げなさいませ」とそれぞれお勧めしあうが、ますます気が動顛しておしまいのお具合のため、型どおりの返しもおできにならないので、これでは夜が更けてしまうということで、
おはしますまじき御けしきを 人びと胸つぶれて思へど なほ 聞こえさせたまへ と そそのかしあへれど いとど思ひ乱れたまへるほどにて え型のやうにも続けたまはねば
大構造と係り受け
古語探訪
おはしますまじき御けしき 06080
歌の内容から今夜おいでになりそうにないと判断されるということ。