夕霧の晴るるけし 末摘花06章08
原文 読み 意味
夕霧の晴るるけしきもまだ見ぬにいぶせさそふる宵の雨かな
雲間待ち出でむほど いかに心もとなう とあり
06079/難易度:☆☆☆
ゆふぎり/の/はるる/けしき/も/まだ/み/ぬ/に/いぶせさ/そふる/よひ/の/あめ/かな
くもま/まち/いで/む/ほど いかに/こころもとなう と/あり
《あなのたの心の夕霧が晴れる気色もまだ見ないうちに 気持ちまで滅入らせる宵の雨だこと》
雲の切れ間を待つこの時間、いかに待ち遠しいことか」とある。
夕霧の晴るるけしきもまだ見ぬにいぶせさそふる宵の雨かな
雲間待ち出でむほど いかに心もとなう とあり
大構造と係り受け
古語探訪
いぶせさ 06079
胸のふさがる思い。地の文の「ところせし」を言い換えた表現。