ものの音ども常より 末摘花06章15
原文 読み 意味
ものの音ども 常よりも耳かしかましくて かたがたいどみつつ 例の御遊びならず 大篳篥 尺八の笛などの大声を吹き上げつつ 太鼓をさへ高欄のもとにまろばし寄せて 手づからうち鳴らし 遊びおはさうず
06086/難易度:☆☆☆
もの/の/ね-ども つね/より/も/みみ/かしかましく/て かたがた/いどみ/つつ れい/の/おほむ-あそび/なら/ず おほひちりき さくはち/の/ふえ/など/の/おほごゑ/を/ふきあげ/つつ たいこ/を/さへ/かうらん/の/もと/に/まろばし/よせ/て てづから/うち/ならし あそび/おはさうず
さまざまにする楽器の音も、普段よりも耳やかましくて、公達はそれぞれ競いながら、いつものご演奏とは違い、大篳篥(オオヒチリキ)や尺八の笛などが大きな音を吹き立てていて、太鼓まで高欄のそばに転がせ寄せて、ご自身たちで打ち鳴らし競演なさっている。
ものの音ども 常よりも耳かしかましくて かたがたいどみつつ 例の御遊びならず 大篳篥 尺八の笛などの大声を吹き上げつつ 太鼓をさへ高欄のもとにまろばし寄せて 手づからうち鳴らし 遊びおはさうず
大構造と係り受け
古語探訪
例の御遊びならず 06086
普段の管弦の遊びとは違って。
遊びおはさうず 06086
演奏し合うの意味。「おはさうず」は「おはしあひす」の詰まった形、主語は複数の人。