君は入りたまひてた 空蝉03章06
原文 読み 意味
君は入りたまひて ただひとり臥したるを心やすく思す 床の下に二人ばかりぞ臥したる 衣を押しやりて寄りたまへる ...
やうやう目覚めてい 空蝉03章07
原文 読み 意味
やうやう目覚めて いとおぼえずあさましきに あきれたる気色にて 何の心深くいとほしき用意もなし 世の中をまだ ...
この人のなま心なく 空蝉03章08
原文 読み 意味
この人の なま心なく 若やかなるけはひもあはれなれば さすがに情け情けしく契りおかせたまふ 人知りたることよ ...
小君近う臥したるを 空蝉04章01
原文 読み 意味
小君近う臥したるを起こしたまへば うしろめたう思ひつつ寝ければ ふとおどろきぬ 戸をやをら押し開くるに 老い ...
老人これを連ねて歩 空蝉04章02
原文 読み 意味
老人 これを連ねて歩きけると思ひて 今 ただ今立ちならびたまひなむ と言ふ言ふ 我もこの戸より出でて来 わび ...