いとかくおもひたまへましかば いとかく思ひたまへましかば 01-031
死を前にした最後の願いである。「これまで周囲の人々の思惑に気兼ねしながら過ごして来たが、もっと自己の心に従順に帝との愛に徹す ...
いかまほしきはいのちなりけり いかまほしきは命なりけり 行かまほしきは命なりけり 01-031
諸注ともに上の句に対しては、さしたる違いはない。「限り」は寿命。「別るる道」は内裏をあとにすることではなく、死に別れる道。生 ...
かぎり 限り かぎる 限る 01-031
寿命。「限りあらむ道にも後れ先立たじ 01-030」との帝との約束を受けた表現。
限りとて 別るる道の悲
いみじ 忌みじ 01-030
かつての閨で寝物語に口にした「後れ先立たじ」との誓いの言葉が、帝の言葉により深く魂がゆさぶれることで覚醒し、死に態であった更 ...
をんな おんな 女 01-030
それまでの呼称から「女」に代わる場合、一人の男と一人の女が逢瀬を演じる場面となる。性の交渉が衣服を脱ぎ捨て、同時に身分の差を ...