やうやう目覚めてい 空蝉03章07
原文 読み 意味
やうやう目覚めて いとおぼえずあさましきに あきれたる気色にて 何の心深くいとほしき用意もなし 世の中をまだ ...
君は入りたまひてた 空蝉03章06
原文 読み 意味
君は入りたまひて ただひとり臥したるを心やすく思す 床の下に二人ばかりぞ臥したる 衣を押しやりて寄りたまへる ...
若き人は何心なくい 空蝉03章05
原文 読み 意味
若き人は 何心なくいとようまどろみたるべし かかるけはひの いと香ばしくうち匂ふに 顔をもたげたるに 単衣う ...
女はさこそ忘れたま 空蝉03章04
原文 読み 意味
女は さこそ忘れたまふをうれしきに思ひなせど あやしく夢のやうなることを 心に離るる折なきころにて 心とけた ...
こたみは妻戸を叩き 空蝉03章03
原文 読み 意味
こたみは妻戸を叩きて入る 皆人びと静まり寝にけり この障子口に まろは寝たらむ 風吹きとほせとて 畳広げて臥 ...