さりとも 然りとも 02-098
あんなことがあって別れ別れになってはいてもという含み。こんな霙交じりの夜に出向けば、女の気持ちも溶けるであろうとの目測。
なまひとわろくつめくはるれど なま人わろく爪くはるれど なまひとわろくつめくわるれど なま人わろく爪くわるれど 02-098
照れている様子。
なま人悪ろく爪喰はるれど さりとも今宵日ごろの恨みは解けなむ と思うたまへしに 火ほの
すさまじかるべく すさまじかるべし すさまじ 02-098
そら寒々しい。想像にあまりある寒々さである。連用中止で下の「や」にかかる。
内裏わたりの旅寝すさまじかる
たびね 旅寝 02-098
家以外で寝ること。特に旅に出ている必要はない。
内裏わたりの旅寝すさまじかるべく 気色ばめるあたりはそぞ
またなかりけり なし 02-097
ほかにいなかったことに改めて気づく。
臨時の祭の調楽に 夜更けていみじう霙降る夜 これかれまかりあかるる