かうやうのをり かようのおり かようの折 01-052
九月十日頃の夕月夜の美しい時節。
かうやうの折は 御遊びなどせさせたまひしに 心ことなる物の音を掻き鳴ら
つかはし つかわし 遣はし 遣はす 遣わし 01-049
桐壺の実家に光源氏の様子を伺いに行かせる。
一の宮を見たてまつらせたまふにも 若宮の御恋しさのみ思ほし出
わかみやのおほむこひしさのみおもほしいでつつ 若宮の御恋しさのみ思ほし出でつつ わかみやのおほむこいしさのみおもほしいでつつ 思ほし出づ 01-049
「若宮を恋しく思ほし出でつつ」と同義であろう。前の「一の宮」に合わせて名詞句にしたものと考えられる。
一
なほ なお 尚 猶 01-048
死んだ今となってもなお、やはり。
亡きあとまで 人の胸あくまじかりける人の 御おぼえかなとぞ 弘徽殿など
…などには 01-048
などにおいては。
亡きあとまで 人の胸あくまじかりける人の 御おぼえかなとぞ 弘徽殿などには なほ許しな