いま一人は東向きに 空蝉02章04
原文 読み 意味
いま一人は 東向きにて 残るところなく見ゆ 白き羅の単衣襲 二藍の小袿だつもの ないがしろに着なして 紅の腰 ...
火近う灯したり母屋 空蝉02章03
原文 読み 意味
火近う灯したり 母屋の中柱に側める人やわが心かくると まづ目とどめたまへば 濃き綾の単衣襲なめり 何にかあら ...
東の妻戸に立てたて 空蝉02章02
原文 読み 意味
東の妻戸に 立てたてまつりて 我は南の隅の間より 格子叩きののしりて入りぬ 御達 あらはなりと言ふなり なぞ ...
幼き心地にいかなら 空蝉02章01
原文 読み 意味
幼き心地に いかならむ折と待ちわたるに 紀伊守国に下りなどして 女どちのどやかなる夕闇の道たどたどしげなる紛 ...
君は心づきなしと思 空蝉01章03
原文 読み 意味
君は心づきなしと思しながら かくてはえ止むまじう御心にかかり 人悪ろく思ほしわびて 小君に いとつらうも う ...