うへのにようばう うえのにょうぼう 上の女房 主上の女房 01-044
帝付きの女官。桐壺更衣はしばしば「おしなべての上宮仕へ」をさせられていたことが述べられている。主上の女房とはいつも顔をつき合わせていたので、本来、気心が一番わかっていた。しかし、近い存在なだけに嫉妬で目がくらむことにもなったであろう。「も」は「もの思ひ知りたまふ/01-043」に加え。
人柄のあはれに 情けありし御心を 主上の女房なども恋ひしのびあへり
人柄がよく情愛こまやかなあの方の御心を、帝つきの女房たちも恋いしのび合うのだった。