黒貂の皮ならぬ絹綾 末摘花08章22
原文 読み 意味
黒貂の皮ならぬ 絹 綾 綿など 老い人どもの着るべきもののたぐひ かの翁のためまで 上下思しやりてたてまつり ...
世の常なるほどの異 末摘花08章21
原文 読み 意味
世の常なるほどの 異なることなさならば 思ひ捨てても止みぬべきを さだかに見たまひて後は なかなかあはれにい ...
頭中将にこれを見せ 末摘花08章20
原文 読み 意味
頭中将に これを見せたらむ時 いかなることをよそへ言はむ 常にうかがひ来れば 今見つけられなむ と 術なう思 ...
降りにける頭の雪 末摘花08章19
原文 読み 意味
降りにける頭の雪を見る人も劣らず濡らす朝の袖かな
幼き者は形蔽れず とうち誦じたまひても 鼻の色に ...
御車出づべき門はま 末摘花08章18
原文 読み 意味
御車出づべき門は まだ開けざりければ 鍵の預かり尋ね出でたれば 翁のいといみじきぞ出で来たる 娘にや 孫にや ...