ひとひとりのおんありさま 人一人の御ありさま 02-118
藤壺のこと。
すべて 心に知れらむことをも 知らず顔にもてなし 言はまほしからむことをも 一つ二つのふしは過ぐすべくなむあべかりける と言ふにも 君は 人一人の御ありさまを 心の中に思ひつづけたまふ
総じて、心に知りつくしていることでも知らぬ顔でふるまい、言いたいことがあっても一つ二つくらいは黙って見過ごすくらいでいるのがよろしいでしょうよ」と言うにも、若君はただ一人の御有様を心の中で思いつづけておられる。
係り受けを武器に 句読点のない原文に挑む《源氏物語独学サイト》
藤壺のこと。
すべて 心に知れらむことをも 知らず顔にもてなし 言はまほしからむことをも 一つ二つのふしは過ぐすべくなむあべかりける と言ふにも 君は 人一人の御ありさまを 心の中に思ひつづけたまふ
総じて、心に知りつくしていることでも知らぬ顔でふるまい、言いたいことがあっても一つ二つくらいは黙って見過ごすくらいでいるのがよろしいでしょうよ」と言うにも、若君はただ一人の御有様を心の中で思いつづけておられる。