せうそこぶみ 02-164

2021-01-14

会って語らう時も、離れて紙の中でも。


いとあはれに思ひ後見 寝覚の語らひにも 身のつき 朝廷に仕うまつるべき道々しきことを教へて いときよげに消息にも仮名といふもの書きまぜず むべむべしく言ひまはしはべるに おのづからえまかり絶えで その者を師としてなむ わづかなる腰折文作ることなど習ひはべりしかば

女がたいそう愛情深く世話をしますこと、寝覚めの床での睦言にも身に教養が備わるような話や朝廷にお仕えする上で得るべき専門的な教学を教えるし、つに清廉な筆遣いで寄越す消息にも女字など一字もまぜず理路整然とした言葉遣いをいたしますので、おのずと通うことも絶えないで、その者を師として下な漢詩を作ることを習い覚えましたゆえ、

博士の娘 02帚木10

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