わくべき 分くべき わくべし 分くべし 02-029
他動詞で、分ける。「分かるべき/02-026」は自動詞。
その品々やいかに いづれを三つの品に置きてか分くべき 元の品高く生まれながら 身は沈み位みじかくて人げなき また直人の上達部などまでなり上り 我は顔にて家の内を飾り人に劣らじと思へる そのけぢめをばいかが分くべきと 問ひたまふほどに 左馬頭藤式部丞御物忌に籠もらむとて参れり
(光源氏)その上中下とはどうなの。誰をどこにおいて区分すればいいんだ。もともと高い身分に生まれながら、身はおちぶれ位が低くくて人以下の暮らしをしてたり、また普通の身分から上達部なんかにまでなり上がり、得意満面で屋敷内を飾りたて人に負けまいと気を張るのと、その境目はどう分けたらよいのか、と光の君が問うているところに、左馬頭と藤式部丞が物忌みで籠ろうとして参内してきた。