おとらずもてかしづきたる 劣らずもてかしづきたる おとらずもてかしづきたり 劣らずもてかしづきたり おとらずもてかしずきたる 劣らずもてかしずきたる おとらずもてかしずきたり 劣らずもてかしずきたり 01-172

2021-05-16

右大臣の主体にもかかわらず、尊敬語が使用されていない。後の「御あはひ」に吸収され、御が敬語としての役割をしていると考えられる。


宮の御腹は 蔵人少将にて いと若うをかしきを 右大臣の御仲はいと好からねど え見過ぐしたまはで かしづきたまふ四の君にあはせたまへり 劣らずもてかしづきたるは あらまほしき御あはひどもになむ

母宮との間には蔵人の少将の位にとてもお若く見目よいお方がいらして、右大臣は家同士の御仲こそ良くはなかったが婿がねとしてお見過しにならず大切にお育てになった四の君を娶(めあ)わせておられ、源氏を慈しまれておられる左大臣にも劣らず婿がねの少将を慈しみなられるお姿は、ともに理想的な舅と婿の関係でした。

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