おぼしまぎるるをりもありつるむかしのこととりかへしかなしくおぼさる 01-151

2021-01-11

藤壺の宮の参内により、「思し紛るとはなけれど、おのづから御心移ろひ(お気持ちが紛れるというのでもないけれど、おのずと御心がお移りになり)/01-135」状態になっていた。藤壺の宮の参内により更衣を喪った悲しみが紛れてきたことを認め、桐壺更衣の死を今に取り返し悲しまれる。


帝はた ましてえ忍びあへたまはず 思し紛るる折もありつる昔のこと とりかへし悲しく思さる

帝は帝でまして仕舞いまでこらえ切れず、紛れるべくもないあの方の死を藤壺の宮のご入内で取り紛れた昔日をまざまざと蘇らせてお悲しみになった。

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