みやづかへのほい 宮仕への本意 みやづかえのほい 宮仕えの本意 ほんい みやづかい 01-088
「ただこの人の宮仕への本意 かならず遂げさせたてまつれ/01-069」とあり、ここでも桐壺更衣の本意である。帝はそれに報いようと思っていた。
故大納言の遺言あやまたず 宮仕への本意深くものしたりしよろこびは かひあるさまにとこそ思ひわたりつれ 言ふかひなしやと うちのたまはせて いとあはれに思しやる
故大納言の遺言をあやまたず宮仕えの宿願を堅く守ったことへの返礼は、甲斐あるものにとずっと思って来たが、そうは言っても詮ないことよと、ぽつりとおっしゃって桐壺の生涯を不憫にお思いやりになる。