みありさまも 御ありさまも 御有様も おんありさまも 01-066
母君が光源氏を参内させる意思があるのかどうかの確認が、帝の使者としての第一の目的。すでにそれは果たされた。光源氏の様子は女房たちから帝は問いただすルートを持っているのである。ここに「も」があることで、命婦の使者の目的の主と従の区別が闡明になる。
見たてまつりて くはしう御ありさまも奏しはべらまほしきを 待ちおはしますらむに 夜更けはべりぬべし とて急ぐ
お見舞い申し上げて、詳しくご様子も奏上いたしたいところではございますが、お待ちになっておいででしょうし、夜も更けてしまいましょう、と帰り支度をする。