とひあはすべきひと といあわすべきひと 問ひ合はすべき人 問ひあはすべき人 問い合わすべき人 01-058
相談相手。桐壺更衣がいない心の穴をふせぐに足る人。もちろん、帝が連れてきてほしいと望む本当の狙いは光の君。本題はそちらだが、それが表立たないように以下は間接話法で伝える。
しばしは夢かとのみたどられしを やうやう思ひ静まるにしも 覚むべき方なく堪へがたきは いかにすべきわざにかとも 問ひあはすべき人だになきを 忍びては参りたまひなむや
しばしは夢かとばかり願われてならなかったが、ようやく気持ちが静まるにつけても、夢のようには覚める方途もなく耐えがたきは、いかにすべき倣いか相談しようにも相手さえおらぬことよ、まげて参内願えぬものか。