おほむめのと おんめのと 御乳母 御めのと 01-049
「御」とあるので、帝が抱えている乳母か、光源氏付きの乳母と考えるしかない。光源氏付きの乳母は里帰りに付き添っているであろうから、ここは帝のお抱えの乳母であろう。もちろん、帝の幼少期を育てた乳母ではなく、御子が生まれた場合に対処できるように抱えている乳母である。
一の宮を見たてまつらせたまふにも 若宮の御恋しさのみ思ほし出でつつ 親しき女房御乳母などを遣はしつつ ありさまを聞こし召す
帝は第一皇子を御覧申し上げるにつけても若宮への恋しさばかりが御心につのり、心許せる女房や乳母などをいくども里に遣わして今のご様子をお尋ねになるのでした。