なくてぞとはかかるをりにや なくてぞとはかかるおりにや なくてぞとはかかる折にや 01-045
「ある時はありのすさびに憎かりきなくてぞ人は恋しかりける」の歌が元でつくられた表現(この歌は現存しない)。そばにいる(生きている)時はそこにいるというだけで憎らしく思われたが、いなくなった今では、その人が恋しく思えることだ、との歌意。「(折りにや)ありけむ」などの省略。
なくてぞとは かかる折にや と見えたり
亡くなって始めて恋しく思われるという歌は、こういう時の気持ちを詠んだものなのかと思われました。