ちよくし ちょくし 勅使 01-040
「帝より『三位の位を贈りたまふ』とのよしです」と、勅使の来訪を伝える使者が先ず来る。勅使が来たら、それ相応の対応を迫られるので、その準備をする。準備が済んだ頃に、勅使がしずしずと来て宣命を読むという二段階。桐壺更衣は正四位上であったから、従三位(じゅさんみ)を贈られたことになる。これは女御の位に相当する。桐壺更衣は正四位上であったから、従三位(じゅさんみ)を贈られたことになる。これは女御の位に相当する。
内裏より御使あり 三位の位贈りたまふよし 勅使来てその宣命読むなむ 悲しきことなりける
宮中から使者が来て、三位のくらいを追贈なさる旨を伝えた。勅使が来て、三位追贈の宣命を読み上げることこそ悲しいことであった。