あはれ・あわれ 01-019
愛情・哀れみなどから躍起される強い心の揺れ。
事にふれて数知らず苦しきことのみまされば いといたう思ひわびたるを いとどあはれと御覧じて 後涼殿にもとよりさぶらひたまふ更衣の曹司を 他に移させたまひて上局に賜はす
ことに触れ数しらず苦しいことばかりがいや増すので、それはもうひどく思い悩んでいらっしゃるのを、帝はますます愛情深くお思いになって、後涼殿に元からお仕えである更衣を、よそにお移しになり、空いた部屋を桐壺の上局として下賜なさいました。
既存の注釈を見直しながら、係り受けを頼りに、句読点のない原文の踏破をめざす。自ら考え納得したい人へ贈る源氏物語独習サイト
愛情・哀れみなどから躍起される強い心の揺れ。
事にふれて数知らず苦しきことのみまされば いといたう思ひわびたるを いとどあはれと御覧じて 後涼殿にもとよりさぶらひたまふ更衣の曹司を 他に移させたまひて上局に賜はす
ことに触れ数しらず苦しいことばかりがいや増すので、それはもうひどく思い悩んでいらっしゃるのを、帝はますます愛情深くお思いになって、後涼殿に元からお仕えである更衣を、よそにお移しになり、空いた部屋を桐壺の上局として下賜なさいました。