やむごとなきおほむおもひ やんごとなきおんおもい やむごとなき御思ひ やむごとなき御思い やんごとなき御思ひ やんごとなき御思い 01-013
帝が弘徽殿の女御をこの上なく大切に思うこと。
人より先に参りたまひて やむごとなき御思ひなべてならず 皇女たちなどもおはしませば この御方の御諌めをのみぞ なほわづらはしう心苦しう思ひきこえさせたまひける
誰より早く入内され、帝にしても第一夫人として尊んでおいでのお心持ちは大変なものがあり、皇女までも授かっておいででしたから、この方のお諌めばかりは、さすがにわずらしく心苦しく思いながらも、耳をお貸しになるのでした。