たまのをのこみこさへ たまのおのこみこさえ 玉の男御子さへ 玉の男御子さえ 01-007

2021-04-13

「さへ」はあるものに加えてしかじかまでもの意味。通例あるものは省略されるが、何に加えてなのか考えることが望ましい。この場合、宿縁が深かったゆえに起きることから考え、帝からの身分不相応な寵愛である。それだけでも前世からの縁が深いのに、美しい皇子までという含意。


先の世にも御契りや深かりけむ 世になく清らなる玉の男御子さへ生まれたまひぬ

先の世でも帝とのご縁が深かったのであろうか、この世にない気品のそなわった玉のような御子までお生まれになった。

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