むざいのひと 無才の人 02-114
藤式部丞の自称。
今にその恩は忘れはべらねど なつかしき妻子とうち頼まむには 無才の人 なま悪ろならむ振る舞ひなど見えむに 恥づかしくなむ見えはべりし
今にその学恩は忘れてはおりませぬが、心懐かしい妻として信頼するには、菲才の身では、至らない振る舞いなどいつ見破られるやもしれず気恥ずかしいくらい立派に見えすぎたのです。
係り受けを武器に 句読点のない原文に挑む《源氏物語独学サイト》
藤式部丞の自称。
今にその恩は忘れはべらねど なつかしき妻子とうち頼まむには 無才の人 なま悪ろならむ振る舞ひなど見えむに 恥づかしくなむ見えはべりし
今にその学恩は忘れてはおりませぬが、心懐かしい妻として信頼するには、菲才の身では、至らない振る舞いなどいつ見破られるやもしれず気恥ずかしいくらい立派に見えすぎたのです。