まのあたりならずとも 02-170
直に対面していなくても。
声もはやりかにて言ふやう 月ごろ 風病重きに堪へかねて 極熱の草薬を服して いと臭きによりなむ え対面賜はらぬ 目のあたりならずとも さるべからむ雑事らは承らむと いとあはれにむべむべしく言ひはべり
声もせかせかした調子で言うには、「この幾月か風病のひどさに耐えかねて、極熱冷ましの薬草を服してひどく臭きがゆえ対面しいたしかねます。面前ならずとも、妻のいたすべき雑用などは承ります」と、とても心を込めながら理屈然と述べ立てるのです。
文を読解の単位とする既存の注釈を見直し、句読法に依らない古文本来の読みを目指す。自ら考え納得したい人へ贈る源氏物語独習サイト
2021-01-14D:古典一般に見られる語彙
直に対面していなくても。
声もはやりかにて言ふやう 月ごろ 風病重きに堪へかねて 極熱の草薬を服して いと臭きによりなむ え対面賜はらぬ 目のあたりならずとも さるべからむ雑事らは承らむと いとあはれにむべむべしく言ひはべり
声もせかせかした調子で言うには、「この幾月か風病のひどさに耐えかねて、極熱冷ましの薬草を服してひどく臭きがゆえ対面しいたしかねます。面前ならずとも、妻のいたすべき雑用などは承ります」と、とても心を込めながら理屈然と述べ立てるのです。
2021-01-14D:古典一般に見られる語彙
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