さうのこと 02-127

2021-01-14B:背景理解に役立つ基礎語

中国伝来の十三弦の琴。琴の中でも大がかりだから、歌では引き留めえないといいながらも、上人の言葉に対抗し、さらに男を高ぶらせる意図がみえる。


女いたう声つくろひて 木枯に吹きあはすめる笛の音を ひきとどむべき言の葉ぞなき となまめき交はすに 憎くなるをも知らで また 箏の琴を盤渉調に調べて 今めかしく掻い弾きたる爪音 かどなきにはあらねど まばゆき心地なむしはべりし

女もひどく声を作って、人目も木の葉も枯らしてしまう木枯らしに、合わせてお吹きになっているようなはげしい笛の音を、ひいてとめさせる琴も言葉も持ち合わせておりませんわと、悩ましい歌を詠みかわすので、聞いてるこちらが業を煮やすのも知らず、お次はまた筝の琴を華やかな盤渉調で奏でるのですが、今風に弾く爪音は才気を感じなくもなかったのですが、居たたまれない思いでした。

2021-01-14B:背景理解に役立つ基礎語

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