おもひつつ 02-096

2021-01-14A:解釈を決定づける基幹語

気性が和らげばいいのにと思いながら、容赦のない嫉妬を煩わしく思う一方で、身分も低いのにうち捨てずに、そうまで思ってくれながら浮気をつづけていることに対して、申し訳なく思うことも折々にあって。愛情がわかず、嫉妬がやわらげばという希望はそのまま持ち越されていることに注意したい。


よるべとは思ひながら さうざうしくて とかく紛れはべりしを もの怨じをいたくしはべりしかば 心づきなく いとかからでおいらかならましかばと思ひつつ あまりいと許しなく疑ひはべりしもうるさくて かく数ならぬ身を見も放たで などかくしも思ふらむと 心苦しき折々もはべりて 自然に心をさめらるるやうになむはべりし

頼みの女とは思いながら物足りなくて、とかくほかのおなごで気を紛らせておりましたところ、何かにつけ悋気をひどくいたすものですから、情も移らずまったくそんな風でなくおおらかでいてくれたらと願いつつも、あまりに容赦のない疑りを受けるのも煩わしくて、こんなつまらぬ身に愛想もつかさずこうまで思い入れをするものだと、気の毒になる折々もございまして、自然と浮気心を治められるようになりました。

2021-01-14A:解釈を決定づける基幹語

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