おんおくりむかへのひと おんおくりむかえのひと 御送り迎への人 御送り迎えの人 01-017

2021-04-13

「参う」は帝に向かってゆくことであるから、帝が移動するわけではないので、夜、更衣の方から清涼殿に行くときの模様である。清涼殿に行くときの迎えは帝つきの女房、送りは更衣つきの女房であろう。


参う上りたまふにも あまりうちしきる折々は 打橋渡殿のここかしこの道に あやしきわざをしつつ 御送り迎への人の衣の裾 堪へがたくまさなきこともあり

更衣から帝のもとへ参上なさる場合にも、あまりたび重なる折りには、廊下の掛け橋や渡り廊下のそこここに、汚らわしい仕掛けをしては、送り迎えに立つ女官の裾は、耐えがたく今宵の段取りが台無しになることもしばしばで、

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