まめ人 まめびと 02-119

雨夜の品定めで「まめ」と形容された表現は五例で、左馬頭の発言「いと口惜しくねぢけがましきおぼえだになくはただひとへにものまめやかに静かなる心のおもむきならむよるべをぞつひの頼み所には思ひおくべかりける/02063」を指す。


おほかたの気色 人のけはひも けざやかにけ高く 乱れたるところまじらず なほ これこそは かの 人びとの捨てがたく取り出でしまめ人には頼まれぬべけれ と思すものから

ご邸一帯のたたずまいや葵の君の雰囲気も凛として気高く一点の乱れた様子もなくて、やはりこれこそがあの左馬頭たちが棄てがたく取り上げた生活力のある妻としては信のおけるに違いないとお思いになりながらも、

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